多様な郷土種をのり面に生育させる
表土吹付工法
 現場発生表土をのり面に吹き付ける緑化工法



概要
表土吹付工法は、現場発生表土に接合剤などを配合してのり面(法面)に吹き付ける緑化工法です。種子を人為的には一切配合せず、表土中の埋土種子(土壌中で休眠状態にある天然種子)を発芽・生育させることでのり面を緑化します。多様な郷土種(自生種)を生育させ、生態系に配慮したのり面緑化を従来よりも低コストで実現します。また、現場発生土を有効利用(リサイクル)する工法です。吹付には客土吹付工の機械を用い、特殊な機械を必要としません。表土の採取・処理方法及び材料配合に本工法のノウハウがあります。

表土吹付工法施工後の経過(例)


▲施工後4ヶ月(9月)の状況
施工フロー図


▲施工後27ヶ月(8月)の状況



クサギ(木本)
ムラサキシキブ(木本)
タチツボスミレ(草本)
アカメガシワ(木本)
ニガイチゴ(木本)
カタバミ,ヒメウズ(草本)


特長
  1. 多様な郷土種を生育させます表土中には様々な植物の埋土種子が存在します。これが発芽・生育するので、牧草やハギ類主体の従来型工法とは異なり、多様な郷土種が生育するのり面となります。
  2. のり面がビオトープとなりますその土地由来の多様な植物が生育するため、のり面が様々な動物(昆虫、野鳥など)の生息空間となります。
  3. 地域外から植物を持ち込まない緑化が実現できます。地域の植物の遺伝的特質を損なわない(遺伝子保全の)ためには、地域外から植物を持ち込まないことが必要です。地域外から植物を持ち込まずに緑化することは、人為的に種子を配合する方法では困難ですが、表土吹付工法ではこれが容易に実現でき、生物多様性保全に寄与します。
  4. 現場発生表土の有効利用(リサイクル)となります現場発生表土は土木工事において廃棄物的に扱われていますが、これを緑化に有効利用することができます。


主な適用範囲
  • 切土のり面の緑化(土砂・軟岩のり面)に適しています(勾配1:0.8まで)。
  • 緑化に際し特に地域生態系への配慮、自然環境保全への配慮が要求されるのり面に適しています。
  • のり面の樹林化も可能です。

主な実績
  • 大阪府企業局 箕面北部丘陵地区3−1工区造成工事(大阪府)
  • 兵庫県企業庁 東播磨情報公園都市建設事業8号調整池工事(兵庫県)
  • 兵庫県社土木事務所 三木総合防災公園(兵庫県)

Keyword   リサイクル 生態系 自然環境保全 遺伝子保全 生物多様性 郷土種 自生種 埋土種子 表土
関連資料   表土吹付工法リーフレット NETIS登録:SK-010008-A
関連技術   表土土羽土工 切土のり面ビオトープ工法
関連論文   3件