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平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震
地震被害調査速報
 被害調査速報 Ver.3 2008.6.19  
更新履歴
2008.6.15
2008.6.17
2008.6.17
2008.6.19





   
■被害調査の概要
 この地震で被災された多くの方々に,まずは心よりお見舞い申し上げます.
 2008年6月14日午前8時43分頃に岩手県内陸南部の深さ8kmを震源とするマグニチュード(Mj)7.2(暫定値)の地震が発生し、震源域近傍では震度6強の強いゆれを観測しました.  飛島建設技術研究所では被害状況を把握し,その結果を災害復旧支援や今後の地震防災に役立てるため,6月15日から第一次の地震被害調査を実施しています.ここでは調査結果の速報を報告させて頂きます.なお,短時間の調査であり,網羅的な被害調査とはなっておりません. また,被害をすべて確認できたわけではございませんので,記述に間違いがある可能性もございますが,順次改訂いたしますので予めご了承ください.
 この調査結果などにより,一日も早い復興にお手伝いできれば幸いです.

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地震動の分析はこちらへ
平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震におけるK-NET 観測点の地震動記録の分析(pdf)

     
■被害調査の経路
 下図に被害調査の経路を示す.当技術研究所では,地震発生直後,多くの被害が報じられた震源地南東部を中心に調査を行った.図中の赤の破線は,当調査団が辿ったルートであり,この経路上に記した点は調査のため,主として立ち寄った場所である.またこれらの点には,調査した(時系列)順に番号を付した.
 現地では車両を利用して,仙台宮城ICから東北自動車道を北上した.東北自動車道は,震源から10km程度東に離れているが,道路面にうねりなどの被害は見られなかった.その後平泉前沢ICを下り,震源地の直近傍に位置する「矢櫃ダム」へ向かい,「荒砥沢ダム」,「花山湖」方面へ南下した.道中,土砂崩れや道路の破損などにより通行止めになっている箇所が多く,その都度迂回や逆戻りを繰返し,模索しながら進路を選んで,その周辺に見られる地震被害を調査した.


図 地震被害調査の径路













       
岩手県西磐井郡平泉町(地図上2番)
県道31号線沿いの民家の被害
 瓦が被害を受けている.屋根の奥側の面にブルーシートが被せられている
岩手県一関市厳美町(長慶寺北側)(地図上3番)
県道31号線沿いの長慶寺北側の墓地被害
 倒壊は1%以内.ほとんどの墓石が回転・移動しているが,その量は小さいものが殆どである

岩手県一関市厳美町(地図上4番)
一関市矢櫃ダム
 堰堤手前のR342にかかる昇仙橋と,その手前にかかる人道橋の落橋の様子
岩手県一関市厳美町(地図上4番)
落橋を奥(西)側から眺めたもの
 橋の手前に,大きな亀裂がある
岩手県一関市厳美町(地図上4番)
 落橋から抜け出した鉄筋だけでなく,破断している鉄筋も確認できる
岩手県一関市厳美町(地図上4番)
落橋を反対側から望む
 完全に橋が落ちているのが分かる






 
岩手県一関市厳美町(地図上4番)
矢櫃ダム左岸のR342の斜面崩落
 R342脇の斜面が崩落し,国道が通行止め
岩手県一関市厳美町(地図上4番)
ダム堰堤下流左岸の斜面崩落状況
岩手県一関市厳美町(地図上4番東側)
R342 丹寿橋西詰
 橋台と橋桁との間に,1cm弱の段差が生じている
岩手県一関市厳美町(地図上4番東側)
丹寿橋下の磐井川の岩盤の亀裂
岩手県一関市厳美町(地図上4番東側)
丹寿橋下の岩盤の亀裂を拡大したもの
 遠目からでも,亀裂幅がかなり大きいことが確認できる
岩手県一関市厳美町(地図上5番)
国道342沿いの墓地の被害
 転倒率は5%程度.移動・回転はほとんどの墓石で見られる.長慶寺墓地に比べて移動量が多いものが目立ち,そのうち7割以上が時計回りに回転していた






岩手県一関市厳美町(地図上5番)
国道342沿いの墓地の被害
 墓石中台の手前右上の角がかけている
岩手県一関市厳美町(地図上6番)
国道342号線北側の斜面崩壊
岩手県一関市厳美町(地図上7番)
国道342号線南側の斜面崩壊
岩手県一関市厳美町(地図上8番)
国道342号線の被害
 国道北側の斜面が崩壊し,崩落土が道路をふさぐ
宮城県栗原市栗駒沼倉万代(地図上9番)
国道457号線沿い墓石被害
 比較的新しい墓石は,僅かな移動が見られるものの転倒は1%程度.しかし,極端に古い墓石は7割以上が転倒していた
宮城県栗原市栗駒沼倉万代(地図上9番)
国道457号線沿い墓石被害
 極端に古い墓石が転倒している様子






宮城県栗原市栗駒中野(洞松院の表側)(地図上10番)
国道457号線沿い民家の被害
 壁に軽微な亀裂が見られる
宮城県栗原市栗駒中野町(洞松院)(地図上10番)
洞松院の墓地の被害
 新し墓石は転倒防止処理が施されており,転倒は1%以内で回転や移動も軽微.かなり古い墓石も被害は少ない
宮城県栗原市栗駒中野(洞松院)(地図上10番)
洞松院の墓石の被害
宮城県栗原市栗駒中野(地図上11番)
国道457号線沿いの道路被害(復旧済み)
宮城県栗原市栗駒(地図上12番)
県道179号線沿いの民家の被害
宮城県栗原市栗駒文字(地図上13番)
県道179号線沿いの斜面崩壊







宮城県栗原市栗駒大字荒砥沢(地図上15番)
荒砥沢ダムの堰堤より
 ダムの北側斜面に大規模な崩落が発生している
宮城県栗原市栗駒大字荒砥沢(地図上15番)
荒砥沢ダム北側の土砂崩落状況
 数十メートルにわたって斜面が崩落している
宮城県栗原市栗原文字(地図上16番)
荒砥沢ダムに近い県道179号線沿いの住宅被害
 屋根の瓦が激しく被害を受けている
宮城県栗原市栗駒文字(地図上17番)
県道179号線の山下橋の被害
 橋桁が橋台に衝突した痕跡がある
宮城県栗原市栗駒文字(地図上17番)
山下橋のアプローチ部の段差(西側より東側を望む)
宮城県栗原市栗駒文字(地図上17番)
山下橋と平行して上流側にかかる荒砥沢水路橋
 中央のジョイント部に圧縮を受けたような跡が見られる






宮城県栗原市栗駒文字(地図上17番)
荒砥沢水路橋
 元の位置より8cm程度,移動したと思われる痕跡がある
宮城県栗原市栗駒文字(地図上17番)
荒砥沢水路橋の東側陸部の様子
 地中のジョイント部から若干の漏水が見られる
宮城県栗原市栗駒文字(地図上18番)
県道179号線の東側の道路に面した墓地の状況
 新しい墓石は転倒防止対策が行わており,目立った被害は見られない. 古い墓石は60%程度が転倒
宮城県栗原市栗駒文字(地図上18番)
県道179号線の東側の道路に面した墓地
 転倒した墓石の中台に耐震補強用の心棒が見られた
宮城県栗原市鶯沢(地図上19番)
住宅の障子被害
 障子の下側が激しく破れている.
宮城県栗原市鶯沢(地図上19番)
民家の屋根被害(被害)
 屋根の手前面にブルーシートが被せらている







宮城県栗原市 一迫真坂(地図上20番)
国道398号北側「あやめの里」
 この建物と道路を挟んだ民家の塀が被害を受けている
宮城県栗原市 一迫真坂(地図上20番)
「あやめの里」本館北側
 窓ガラスがなく,ブルーシートが張られている
宮城県栗原市 一迫真坂(地図上20番)
国道398号北側「あやめの里」
 屋根が被害を受け,その形状も陥没したように変形している
宮城県栗原市 一迫真坂(地図上20番)
「あやめの里」本館北側
 今回の地震によるものか判断できないが,柱が鉛直に大きく裂けている
宮城県栗原市 一迫真坂(地図上20番)
国道398号北側「あやめの里」
 本館の西側に位置する街頭の保護ガラスが割れ,その破片が路面に散乱している
宮城県栗原市 一迫真坂(地図上20番)
「あやめの里」国道側マンホール
 マンホールの周囲に同心円状の亀裂が発生し,この周囲がやや盛り上がっている




宮城県栗原市 一迫真坂(地図上20番)
民家の塀被害
 北側の塀が完全に倒れ,歩道をふさいでいる
宮城県栗原市 一迫真坂(地図上20番)
民家の塀被害
 北側ほどではないが,西側の塀もやや傾いている
宮城県栗原市 一迫真坂(地図上20番)
塀が壊れた家の北西角の電柱の様子
 根本に隙間があり,地震時に振られたと推測される
宮城県栗原市 一迫真坂(地図上20番)
栗原市一迫総合支所
 1Fと2Fの間に亀裂が見られる.北面の亀裂が目立つが,西面,南面にも同様の亀裂が確認された


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